ブリーチのリタッチは3cm超えでも直せる?|境目を出さない安全なやり方と失敗回避術
「地毛がかなり伸びてしまった…」「ネットでは“3cm以内で”と書かれているけど、もう余裕でオーバー…」——そんな時でもご安心を。学芸大学の美容室 Al Chem(アルケム) 代表・チダヨシヒロが、3cm以上伸びたブリーチの根元リタッチを“境目なく”“ダメージ最小”で直す方法を、実例とともに解説します。
ブリーチのリタッチは難しい?境目が出る主な失敗例
普通のカラーでもリタッチは難度がありますが、ブリーチはさらにシビア。根元の“地毛”と“既ブリーチ部”の境界をどう処理するかで仕上がりが大きく変わります。代表的な失敗はこの4つ。

- 1) 黒線が残る:境目に薬剤が届かず、暗い帯が残る。
- 2) 境目が“ぶっ飛ぶ”:境界に強すぎる薬剤が当たり、異常に明るく抜ける。
- 3) ゾーニングむら:塗布ムラで所々だけ明るく(暗く)なる。
- 4) 全体ブリーチ塗りで過剰ダメージ:毛先までドーンと塗り、切れ毛・ビビりの原因に。
一度ベースが乱れると、その上に色を乗せてもムラが透けます。“境界処理”と“塗り分け”が勝負所です。
正解は“グラデーション設計”+“3剤塗り分け”

“根元から毛先にかけて徐々に明るくなる”グラデーションを意識し、3種類の薬剤を塗り分けます。
- A:地毛ゾーン…やや抑えた設計(過度に明るくしない)
- B:境界ゾーン…つなぎ重視でやや明るめ(黒線防止)
- C:既ブリーチゾーン…保護主体で基本はブリーチを“当てない”
目的は「切れ目のないトーン遷移」。最終的にワンカラーで乗せても均一に見える“土台”を作ります。
精密リタッチの要:ホイルで3〜5mmパネルの微細塗り

ホイルワークで3〜5mmの薄いパネルを取り、A/B/Cを丁寧に塗り分けます。コットンやペーパーでの隔離を使い分け、既ブリーチ部への不要接触を防止。これにより、
- 境目の黒帯・ぶっ飛びを回避
- 塗布ムラの発生を抑制
- 既ブリーチ部の追加ダメージを最小化

3cmどころか“5cm以上”伸びても直せる理由

伸び幅が大きいと“熱の影響・反応速度差”が出やすく、単一レシピで一気に抜くと事故率が上がります。だからこそ、
- ゾーン分けの精密化(A/B/Cで反応管理)
- ホイルで熱・薬剤のコントロール
- 既ブリーチ部はプロテクト(トリートメント等で保護)
この3点を徹底すれば、5cm超えでも境目なく均一化できます。



切れ毛ゼロを最優先。ブリーチは必ずダメージを伴うため、ブリーチ用「002トリートメント」を併用して質感・持ち・後ダメージを徹底管理します。
料金・所要時間の目安(ケースにより変動)
| メニュー | 内容 | 料金(税抜) |
|---|---|---|
| ブリーチ根元リタッチ(精密) | 3剤塗り分け+ホイル微細塗布 | ¥10,000〜 |
| 髪質改善002トリートメント | 保護・質感・色持ち向上 | ¥5,000 |
| シャンプーブロー | 仕上げ・保湿ケア | ¥3,000 |
目安滞在:カラーのみ 1.5〜2時間/カット込み 2〜2.5時間。
状態・履歴・仕上げトーンによって変動します。事前にLINEで写真を頂ければ、より正確にお伝えできます。
Q&A|よくある質問(ブリーチリタッチ)
Q. すでに“ぶっ飛び”や黒帯が出ています。直せますか?
Q. 5〜6cm以上伸びているのですが、一回で追いつきますか?
Q. 既ブリーチ部にもブリーチを重ねますか?
Q. パーマ予定があってもリタッチできますか?
Q. 家でのケアで気をつけることは?
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